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12月15日(火) 稽古場レポート

本当に久しぶりのお稽古。実に2ヶ月ぶり(!)。

あんまり久しぶりすぎて、ってのと今までとガラリと手法を変えようという魂胆が相まってカリキュラムさえままならない。

ともあれ、新作『パンドラダンス』に向けての今日が初日でした。

まずは寒いので体を温めるために合気道の技をいくつか。
やはり体の仕組みが良く腑に落ちるのと、技が利く利かないで正しいか間違ってるかの分かれ目が理解しやすい点で優れている。初参加の出演者も直ぐに夢中になる。さすがである(合気がね)。

続いてはストップモーションの稽古。
しっかり止まり続けることと、瞬時にポーズを変えることを繰り返すことで、各自の体の弱い部分、得手不得手、課題がくっきりと浮かび上がる。

ある程度馴染んだところで、ストップモーションを一定の拍数に入れ込んでいく。さらにその拍数を内在化させ、かつデュオとしてキッチリ合わせる作業の中で呼吸と空間が産まれていく。
そう、単なる基礎訓練ではなく、そのまま表現とシーンに直結していく。
さすがである(これは私が、ね)。

さらにさらにヨガのチャクラを応用した呼吸法を加えることで、そこにキャラクターを入れてゆく。
まずは呼吸を取る部位を変えることで「カラダの気分」も変わることを体験。
その後にキャラクターごとに呼吸の部位を選んで、先ほどの動きを繰り返す。
例えばゼウスならアナハタ・チャクラ、ディオニュソスならサハスラーラ・チャクラ、といった具合に。

要は安部公房システムにヨーガの技法を応用したわけだ。
こうした試みは以前から試してはいたのだが、俳優としての土台づくりに主に費やされ作品としてストレートに顕現していたわけでは必ずしもなかった。

この、基礎訓練がまんま表現に直結する、という回路を開くには、一度ダンス作品を創るが良いと思い立ったのである。

『パンドラダンス』
名前の通り、双身機関初のダンス作品です、お楽しみに!
(今までだって演劇なんてやってなかっただろうって?それは言いっこなしよ)

正体見たり、枯れ尾花

またまたカシマシイ。

こういう時って、多数の声がもっともらしく聞こえるが、よく考えるとメタメタな事がままある。

彼らは言う。
「一ヶ月ルールを破って、政治利用した」と。

もっともらしく聞こえるが、裏返すとこういうことになる。
「政治利用されないためには、一ヶ月ルールを守れ」

こうすると全然意味が判らないことが良く判る。
どうして一ヶ月ルールを守ることが、天皇陛下を政治利用しないことにつながるのか?

そもそもこのルールを決めたのは誰か?
言うまでもなく宮内庁だろう。

小沢幹事長の言うとおり、「天皇の国事行為は内閣の助言に基づき行われる」のであるが(日本国憲法にはっきりとそう書いてある)、宮内庁の言い分だと一ヶ月ルールは内閣の助言より上位にあることになる。

どうして1官庁が内閣全体よりも偉いのさ?
これ、戦前の陸軍とどこが違うのか?

「内閣に異を唱えるなら辞任してからやれ」とは誠に正しくないか?
ただ小沢さんの言い方もいかにも傲慢に聞こえるのが誤解を産む気がする。
気持ちはわかるけど、やはりもう少し丁寧に言葉を尽くすべきでは?

まあ、何にしても自民党が一番ギャーギャー騒いでいるのがいかにもらしい、と言うべきか。
この人たちが、政権にある内から官僚の決めたルールに乗っかって行動していただけだという事がまたまた露呈したのである。

しかもこの枯れ尾花は自分の正体に全く無自覚なのがとても滑稽だ。
他山の石ですね。

市内プチ迷走

京都東インターを降りたところで、「いの田」にTEL。
5時からだろうと思って予約をしようとしたら、「6時からです」との返事。
下鴨車窓は7時開演なので、無理ですね。
「10分前に入ればいいでしょう。30分くらい飲めるんじゃない?」としお氏。ええ、そのノリは好きですがやはり危険でしょう。

所要があり芸術センターへ。
門をくぐったところで劇研・杉山氏にばったり。おお、ラッキーと交流ワークショップなどの打ち合わせを立ち話で無粋にこなす。
「劇研行きます?」って訊いたら「行かない」・・。
ええ?今日行くって行ってたじゃん。ここで会わなきゃすれ違いだったんですね。・・打ち合わせしましょうよ~。

ま、結果オーライです。烏丸ストロークロックの柳沼さんとも来年に向けた話ができたし。
しおこんぶ氏と加東さゆみを芸術センター軽く案内し、夕飯のために「まほろば」へ。だが、ここも6時から。しかもマスターが6時半にしか来ないため、それまで食べ物はできないとのこと。
何でもいいからと頼んで出てきたのは、梅にんにくとおかき。
腹は膨れないし、そもそもにんにくはこれから劇場行くのにどうなんだろう・・。

よく見えない何かの力に翻弄された数時間。

車検

車検である。

火曜日に出したので、週末には余裕であがってくるだろうと思いきや、、

車屋さんから何の連絡もないので電話を入れると、「あと4、5日はかかります」

そんなに病んでいたのか、わが愛車。
確かに運転席の窓は閉まらないわ、助手席の板金は大きく抉れているわ、痛々しくはあったけど。

さすがに代車で京都へ出かけるわけにもいかず、しおこんぶ氏に急遽電話し車を出してもらうことに。やれやれ。

長年のツケを溜めていたのは我が身も車も同じだったようです。

長生きすることにしました

今日から京都。

昼から出発なので、午前中にぼちぼちと名古屋の用事を済ます。

久しぶりに事務所の郵便受けをチェック。千種文化小劇場からの封書を確認するためだ。これで双身機関の次回公演が決定。来年12月です。

本陣まで車を走らせ、「漢方の本陣」に恐る恐る入る。
先日の健康相談で医師に罵倒されたため、長年、数値の高いまま放置していた肝臓を少しは何とかしようと思い立ったのである。
カウンターでお話したお姉さまはとても懇切丁寧でリラックスできた。そこでざっくりと状況を打ち明け、提案された2種類の薬のうち一つを選んで購入。

大須に移動。二村さんに届け物をする。
先日東京で開催された助成金フォーラムのまとめの校正。とても重要な書類だ。近々七ツ寺でも事業仕分けについて勉強会なり、集会なりを行って、何らかの意思表明を出来ないものかと思う。

さて、京都である。
加東さゆみ、しおこんぶ氏と待ち合わせ、しお氏の車で名神へ。
目的は下鴨車窓の新作公演とアマノ雅広さんたちの写真展。とても楽しみだ。

途中、養老サービスエリアで昼食を取る。早速漢方を服用する。

近頃、人に会うたびに「死なないで下さいね。」とか、「長生きして下さいよ。」とか言われる。
そんなに顔色が悪いのか?もしかして死相でも出ているのかしらん?

いやいや、来年の予定も次々決まっているし、金沢・京都をはじめ、あちこちで一緒にやりたい人が増えているし(その人たちから死ぬな、と言われるんですけどね)、くたばるわけにはいかぬのである。

多分子供の頃から何となく夭逝願望があって、そんな発言をしていたようにも思う。
が、この際きっぱりと撤回しておきます。長生きしますよ、誰よりもわたくし。

これも『ハッピーアイスクリーム』の効用というものである。

逃がした魚

先日訳があって東京工業大学のホームページをチェックすることがあって、衝撃を受けた。
ここのキャンパスでは実に多彩な文化イベントを展開していて、なんとなんとグロトフスキーの特集を組んで、衣鉢を継ぐポーランド俳優が一人芝居をやっていたらしい。

こんな千載一遇の機会を今まで気づかずにいたなんて、私のアンテナも周波数が弱ったものだ。

猛省する。

無名塾『マクベス』

NHK芸術劇場で無名塾の『マクベス』を観る。

クライマックスで能登演劇堂の舞台後ろの大扉が開いて、夥しい馬が駆け巡るスペクタクル、って触れ込みにつられて最後まで観てしまったが、馬はたったの5頭・・。

とは言え、良質の新劇を見る思いがして飽きずに見続けたのも確か。
少なくとも『焼肉ドラゴン』なんかよりずっと良い。

俳優によって波があり、しばしば(その台詞、誰に向かって言ってんの?)と呟きたくなることもあった。けれど裏腹に相手の台詞を聴いている風情が皆さんとても良い。表情とか、そんなではなく、相手の言葉によって体が確実に影響を受けているのが判る。これが『マクベス』ではなく、もっと短い芝居を丁寧に演じられた舞台であったなら、もっと堪能できただろう。

まあ、シェイクスピアを現代人が上演するときに駆け足になるのは宿命のようなもの。少なくともテンションだけ高くて、けたたましいだけの蜷川演出なんかよりずっと良い。
これ以上を望むなら日がな一日上演するか、鈴木忠志のように演出意図に添ってバッサリ刈り込むか、ということになるんだろうな。

それにしても、仲代達也をじっくり見るのは映画「熱海殺人事件」以来だが、本当に不可思議な役者である。
この緊迫したシーンでこのなよなよした台詞、脱力した語尾はなぜ??
叫ぶときにはど迫力で叫び、動きの切れも抜群なのに、クライマックスの動きがやはりナヨナヨなのはどうして?
この出力の訳の判らなさは全くもって判定不能だ。けれどどんなに大勢出ていてもやっぱり目は仲代氏を追ってしまうのだから不思議だ。

演劇堂の素晴らしさも相まって、一度は生で観たいと思わせるテレビ観劇でした。

歌のない人生なんて

珍しく夜を自宅で過ごす。鬼のように書類を書き、あちこちにメールを飛ばし、ヨーガをやり、木刀を振る。
片付けても片付けても用件が減らない。グスン。

愚痴ってても仕方がないので、キリは全然ついてないのだがままよっと録画しておいた「SONGS」を見返す。

色々迷ったが、矢沢、陽水、小泉という選択肢から選ばれたのは小泉今日子さん。
これを撮ってから早や1年が経とうとしている。あな怖ろしや。
撮りだめした番組がろくに見ないまま放置されている。これも問題である。
しかしこう日々が落ち着かないとアンジェイ・ワイダの特集とか、舞台「資本論」とかには食指が動かない。

歌だ、歌だ、小泉さんの天使の歌声で癒されるしかないのだ。ジーン・・

この夜も彼女は変わらず素敵だった。録画なのだから当たり前だけど。
前に中途半端なブログを書きかけでやめていた気がするけれど、この人の魅力を書き記そうと思ったら、所詮全ての作業がストップする。

デビュー当時からの低音のしばしばの危うさは相変わらずだけど、それさえもドンドン自分の魅力として取り込んでいる。これほどに変わらず等身大に、アイドルからアダルトへと渡るのに成功した人は彼女以外にちょっと見当たらない。

うん、次の給料日にはアルバムを買いに行こう。
能登行きの車の中ではきっと歌声がガンガン流れていることだろう。

「SONGS」は当然30分で終了するので、次に陽水を再生してみる。
先日ライブに行ったばかりなのだが、コンサートのバンド編成とは微妙に重なりながらも弦楽器やらが混ざって、レコード当初のアコースティックなアレンジが挿入される。これが泣かせるのだ。
二十数年前の曲に引っ付いたいろんな顔が音の後ろに浮かぶ。目の前には正に現在の井上陽水が居る。

この人を聴き続けて本当に早や30年近くになる。お世話になり続けだ。
世の中をシニカルに切り取る視線も、夜の浜辺で女々しく泣きながら彼女のことを想って詠う叙情も、見慣れた単語をランダムに並べることで全く知らない世界が立ち上がる錬金術があるということも、私は全てこの人から学んだという気がする。

本当にもう、歌のない人生なんて何の値打ちもない。

ギリシャ神話

来年の公演のためにギリシャ神話についての本をせっせと読んでいる。
これが面白くてはまってしまうのだ。

単に物語として面白いだけではなく、私たちの身近なあれやこれやのルーツになっているエピソードが予想外に多く、遠い国のはずなのにアイデンティティーに深く関わってくる事実に驚かされるのである。
まあ、ヨーロッパ文明の淵源な訳だから、明治以降せっせとそれを摂取した日本人の中にしっかり根を下ろしているのは当然なのだけど。

収集したい資料もこうなると際限なく拡がっていくわけで、楽しみでもありながら、気が重くもなるのだ。

来年も思いやられる。嗚呼。

官房長官に物申す

平山郁夫さんが亡くなられた。

私は氏の業績を詳しくは存じ上げないし、作品を意識して観たことが未だにないのでコメントする立場にない。
なので、本来モノが言える立場ではないのだが・・

あまりに平野官房長官のコメントがひどかったので言わずには居られない。

曰く、「この方は、文化勲章・・だっけ、」

だっけって何だ、ちゃんと調べて会見に来い!
スポークスマンとして基本中の基本じゃないの?

そして、「であります。(中略)また東京芸大学長も務めた方でありますから、大変素晴らしい方であります」

一字一句この通りではなかったが、大体こんなことを述べておられた。

ドタマ来たね。何ですか?芸術家の値打ちを受賞暦や肩書きでしか評価できない典型じゃないですか。
会見の間、氏の画風だとか、文化財の保護活動に尽力したお人柄にはひと言も触れていない。あまりにも貧しいのじゃないだろうか?

仕分けなんかより、こっちの方に余程腹が立ちますっての。
おい、鳩山総理!長年の同志かもしれないが、こんな人に他の役職はいざ知らず、官房長官は絶対に務まりませんぜ。務めさせちゃいかんでしょう。
「コンクリから人へ」を売りにしているのに、人に対する見方がこのザマなんだから。
そのうち他の局面でも必ずや初歩的なミスをおかし大火事になることだろう。
そしたら貴方も一蓮托生ですよ。(そういえば前にも同じようなことして代表辞任していたね、この人)

どうしてこの会見に対して怒りの声が殺到しないのかが判らない。
この体たらくが日本人の芸術オンチを代弁している。だから助成金だって批評だって、いちいち頓珍漢なことになるはずだわさ。

そのことに全国の表現者の方々よ、歯噛みして地団太踏んで、抗議の意思を表明すべきではないだろうか。

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